偽者。
再び雨降りになりました石垣島です。
暑さはほとんど感じず、とても涼しいです。
仕事にはなりませんが…。
雨が降り続けば生き物達も身をひそめてしまいますが、多少の雨ならば活性化する生き物もいます。
湿度が上がり蚊がたくさん飛びかう森の中。
朽ち木の下にひそむものがいます。
ゴロリと朽ち木を動かしてみると…。
いました、タイワンサソリモドキです。
その名の通りサソリではありません、サソリモドキの仲間です。
稀に石垣島にはサソリが3種いると説明しているガイドがいるみたいですが、それはサソリモドキが入っているので間違いですね。
ヤエヤマとマダラはサソリの仲間、サソリモドキはサソリモドキの仲間なのでサソリは2種ですね。
見た目が人によってはかなり不快な姿ですが、探さねばあまり遭遇する生き物ではありません。
お尻には針ではなく細い管がついていて、危険を感じるとそこから酢酸に近い液体を噴射します。
この液体は遠くからならくさいだけですが、目に入ったりすれば失明の危険もあります。
あまりツンツンしない方が良いでしょう。
さて、最近はペットの多様化からサソリモドキなども飼育する方がいます。
私も好きなので悪いとは絶対言いませんが、思うことはあります。
少し前の山のガイドをした時です、登山道の側の石がほとんど裏返しにしてありました。
探している場所からサソリモドキがターゲットだと思います。
これはとても問題のある行為です、何が問題かわかりますか?
サソリモドキを採取だけではなく環境を壊しています、これをすると石の上に生きている地衣類や苔類からそこに住む微細な生き物から生活スペースを奪います。
さらに今まで石の下で湿った環境だった場所が乾燥にさらされてしまいます。
採取してすぐに販売するような輩は問題外ですが、趣味で飼育採取する人もせめて環境だけは守る努力はするべきだと思いますね。
転がした石は元に戻す、朽ち木はできるだけ壊さない。
これだけで未来につながる事があるもんですよ。
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